こんにちは、制作のタカナシです。
前回の記事からの続きです。
参照:三国志とか興味ゼロの俺が、本当に現代のビジネスに役立つのか検証
「三国志はビジネスに役立つ!」と言われているけど、それは一体どんなところが?経営者やマネジャーではない僕の仕事にも役立てられそう?という疑問を検証してみます。
今回聴いてみたのは、
「週刊 三国志」オーディオブックの第1話「桃園の誓い」
まずは、第1話のあらすじをご紹介します。ざっくりこんな感じでした。
三国志あらすじ。桃園の誓いとは
むしろ売りの青年、劉備玄徳(りゅうびげんとく)は、2年間でやっと貯めたお金で母の好物である高級茶を買いに街へ出た。しかしその帰り道、世の悪党・黄巾賊(こうきんぞく)に襲われてしまう。しかも「お前、見込みありそうだな!」と、なぜか囚われの身に。あやうく仲間にされそうになる。
いろいろあって、張飛(ちょうひ)という大男の助けを借りたりしながらどうにか逃げ出せたものの、高級茶を奪われ涙目の劉備。正義感から黄巾賊をぶっ飛ばしたくなるものの、母のことを思うと、(自分が死んでしまってはいけない・・・!)と思いとどまる。
劉備は村に帰ってむしろを売って生活に戻っていた。そんなある日、張飛が訪ねてきた。
彼は「黄巾賊を、共に打とう」みたいなことを言って盛り上がっている。正義感の塊みたいな男である劉備は共に戦うことを決意。
しかも、劉備はここで大きなカミングアウト。
「ワタシには、漢の中山靖王、劉勝の血が流れている!!」
これに喜んだ張飛は、義兄弟であった関羽(かんう)を劉備に引き合わせ、3人で力を合わせて黄巾賊を倒そう!世を救おう!と誓った。
門出の日に、近所の桃園で催された誓いの儀が、あの有名な「桃園の誓い」ということだった。
三国志から得られるビジネスのエッセンスは?
やや大雑把ですが、話の流れはだいたい合っていると思います。
期待していた戦略論や組織論みたいな話は、この段階ではまだ出てきません。ざっくり言ってしまうと、悪者に立ち向かう青年たちの物語です。
村を滅ぼされた勇者が魔王討伐の旅に出るRPGゲームみたいですね。
ゲームとちょっと違うのは、主人公である劉備玄徳には実は際立った能力は何もないという部分です(ゲームの主人公は魔法が使えたり、動物と会話ができたりしますよね)。ですが、劉備玄徳にはそれがない。
三国志においては、張飛は腕っぷしが強いので戦士タイプ。関羽は思慮深いキレ者なので魔法使いか僧侶タイプでしょう。
一方、劉備玄徳は、「自分には中山靖王劉勝の血が流れている!」とか言ってるものの、今はただのムシロ売りです。持っているのは大量のワラと、平和な世の中を願う正義の心、そして人を引き付ける人望だけです。
しかし、続きを読んでいくと明らかになってくるのですが、「人を引き付ける人望」こそが、劉備玄徳のこの先の人生を決定づける重要な特異点だったのでした。
劉備玄徳は、ベンチャー経営者としての素質が際立っていた
劉備玄徳には何もないと書いてしまいましたが、彼の人柄に魅せられた人たちは命を捨てる覚悟でついてきます。張飛や関羽もその一人。
このあとも、劉備玄徳の組織の規模を考えるとありえないくらい優秀な人たちがわらわらと集まってきます。徐庶(じょしょ)や諸葛亮孔明(しょかつりょうこうめい)などがそうですね。
これはビジネスに当てこむと、ベンチャー会社の創業によく似ているように思います。オフィスは電話1台の貸しオフィス。給料も出るかどうかわかんないし、おまけに事業戦略も定まっていない。そんな会社だけど、創業者の人柄だけにひかれて優秀な人がわらわらと集まってくる構図によく似ています。
こういったところから、「三国志はビジネスに活用できる」と言っている人たちの気持ちを感じることができました。
おわりに
この記事を書くために、三国志の本や資料を机に積んでいたのですが、それをみた三国志ファンの上司から声をかけられました。
いわく、「『赤壁の戦い』や『蜀を望む』あたりでは、より戦略論的なストーリーが出てきて、ビジネスに役立つと言われている意味が分かるよ」だそうです。
そして、「ちょっと飯でも奢るから三国志についてじっくり語ろうよ」と飲みに誘っていただけて、三国志は社内コミュニケーションにも役立つのだなーなどと思いつつ、この記事を終わりにしたいと思います。
ストーリーとしても楽しむことができるオーディオドラマ『週刊 三国志』。よろしければぜひ聴いてみて下さいね。
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社員やインターンとしてベンチャー会社を3社くらい経験しました。
将来の夢はイケメン学生起業家。