大人気ブログ「Books&Apps」の運営者で、『「仕事ができるやつ」になる最短の道』著者の安達裕哉さんに「伝える」ということについて聞きました!今回は、連載最終編です。(前回までの記事はこちら→大人気ブログ「Books&Apps」安達裕哉さんに聞く「刺さる言葉の作り方」(1)、大人気ブログ「Books&Apps」安達裕哉さんに聞く「刺さる言葉の作り方」(2))
SAEKI:読書をよくされるということでしたが、普段どれくらい読まれるんですか?
安達:本は、かなり読んでいると思います。1カ月に30冊くらいですね。
SAEKI:1日に1冊ペース!
安達:文字ばかりを読んでいるだけではなくて、マンガも読んでいますね。あとは、読みなおしたりするものもあるし。電子書籍でも読んでいるのですが、本棚にも結構あります。
SAEKI:(iPadを見せていただき)すごい…。本当にいろいろなジャンルの本がありますね。
安達:SF小説は面白いですね。あまり選り好みはしないですね。
村上春樹さんの本は全作読んでいます。特に好きなのは『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』ですね。
SAEKI:ちなみに記事に書かれていた「おすすめされた本は、全部を読む」というのは、安達さんご自身のエピソードなんでしょうか?
安達:知り合いがやっているのを真似しただけです。基本的にすすめてもらった本は買うというスタイルを貫いています。
SAEKI:すすめられた本って合う、合わないがありますよね。もし合わなかったときも最後まで読むのですか?
安達:途中で読むのを止めちゃう本もけっこうありますよ(笑)。半分くらい読んで、全然分らない本もありますし。
SAEKI:でも、予期せぬ出会いというか、自分だったら出会わないだろうなという本とも出会うことですね。
安達:まさにそれが重要だと思います。自分だったら、本屋でこの棚は行かないだろうなという本がおすすめされるんですよね。
文章の上手さと読んだ量は比例するとまでは言いませんけど、関連はあると思います。
SAEKI:安達さんが人に本をおすすめすることもあるんですか?
安達:ありますよ。面白い本は人にプレゼントしたりしますね。昔の会社のときは、デスクに本を積み上げていたんです(笑)。
SAEKI:ちょうどこの時期に読んでほしい文章ですが、新社会人も本を読むのは大事だと書かれていましたね。
安達:さすがに本を読まないと決めている人に読めとは言わないですけどね(笑)。
でも、webの情報はジャンクフード的な部分があるじゃないですか。でも、本は長い文章が一貫したテーマで続くので、読んでいると穏やかな気持ちになれます。精神が安定する感じがありますよね。
SAEKI:もしよければ、おすすめの本を一冊教えていただけますか…?
安達:いいですよ。どんな本が好きですか?
SAEKI:社会人になってからはビジネス書を読むことが多いですね。特にストーリー形式の本が好きです。
安達:ならば、下村湖人さんの『論語物語』がいいですね。物語の作り方があまりにも秀逸で、本当に感動しますよ。読みやすいし、おすすめですね。ぜひ読んでみてください。
SAEKI:ありがとうございます!読んでみます! 今日は本当に参考になるお話ばかりでした。お時間いただきありがとうございました!
【取材後記】
私はどうしても自分の伝えたいことを率直に伝えがちなんですが、伝えるということは言葉の正直さだけではなくて、どれだけ相手の視点に立って伝えるかということも大事なのだと気付きました。
安達さんがおすすめしてくださった『論語物語』(FeBeにもオーディオブック版があります!)を読んでいても、孔子は自分の弟子たちについて本当によく知り尽くしていて、各々の反応を予想しながら考慮を尽くして伝えています。
「伝える」ことはまだまだ奥深いですが、今回のインタビューで伺った内容を胸に3年目、いいスタートを切りたいと思います!!